ベトナム ナトラン

日本軍将兵の戦記

南原幸夫『遥かなる仏印 我が軍隊の軌跡』私家版、1983年

かねがね噂に聞いていたピー屋だが、そのあまりにも無造作な現実派、刺激というより、異様な世界を見せつけられる思いがした。白昼堂々立ち並んで順番を待つ者の鼻先へ、コトを済ませ、半袴の紐も締め終わらぬままつぎつぎ出てくる姿の生々しさ。はしゃぐわけでもなく、ある種の緊張の中に、コンベヤーシステム然と進行する儀式は、禁断の木の実を知らぬ私をたじろがせた。

 

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