『日本軍「慰安婦」、教育に介入する政府の対応を問い質すーー歴史から学ぶとは何か』

【書籍情報】
・著者:柏尾安希子
・出版社:世織書房
・刊行年:2022年
・体裁:A5・208

【概要】
歴史の私物化を撃つ
揺るがぬ記者の眼

【目次】
はじめに

1.はじめに=歴史認識を問う
  そもそも閣議決定とは何か/日本軍「慰安婦」問題とメディア/政治による歴史改ざん

2.「従軍慰安婦」から「慰安婦」、その変転を見る

3.日本政府の姿勢を追う
  日本軍「慰安婦」問題の構図/「証拠がない」の登場/
  別次元の吉田証言を利用/不都合な資料は無視/警察の協力の証拠も/
  戦犯裁判も証す強制連行/諸学会も政治家を批判

4.河野談話への政府の態度を検証する
  河野談話「継承」も否定/論点をずらし正当化する安倍内閣/
  談話に抱えるジレンマ/「内容は妥当」と結論/
  本質無視は通じない/歴代政権が河野談話を否定できない理由/
  人権に対する意識を問う

5.教育への対応を検証する
  閣議決定から教科書会社への「異例」の説明会へ/訂正勧告への各社の対応/
  民主国家の原則捨て去る/「自由な教育は、民主的な社会の礎だ」/
  山川出版社の記述に危機感/閣議決定につくる会の協力/再発防止こそが大事

6.教科書訂正強要への抗議声明、談話
  検討基準の改定撤回を
     *
■「従軍慰安婦」「強制連行」「強制労働」に関する質問主意書と内閣の答弁書に抗議する【子どもと教科書全国ネット21事務局長】
■「従軍慰安婦」という用語について【アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)】
■「従軍慰安婦」等の表現に関する菅内閣の答弁書の撤回を求める!【「慰安婦」問題解決オール連帯ネットワーク】
■政府及び日本維新の会による歴史事実を否定する動きと教科書への政治介入に抗議する【歴史教育者協議会】
■「従軍慰安婦」など歴史用語の教科書記述に対する政府の介入に抗議し、政府見解とそれに基づく訂正申請承認の撤回、二〇一四年改定検定基準の廃止を求める【子どもと教科書全国ネット21と一九二団体】
■文科省よ、教科書いじめに目を覚ませ!真実に軸足を移せ929県民大会決議を実現させる会】
■教科書の記述に対する政府の介入に抗議する会長声明【東京弁護士会】

7.ラムザイヤーに反論する
     *
人権侵害無視した立論吉見義明中央大学名誉教授
文献資料の扱い不適当小野沢あかね立教大学教授
英語圏の研究者も注目茶谷さやかシンガポール国立大学助教授

8.「歴史戦」を検証する
世界遺産推薦をめぐる騒動/安倍氏ら「歴史戦」主張
     *
真実に国境は関係ない山崎雅弘氏
「国益損ねる」恐れも能川元一氏
日本研究の今後に不安山口智美氏

9.資料・文献案内
野戦酒保規程改正ニ関スル件/支那渡航婦女ノ取扱ニ関スル件/
軍慰安所従業婦等募集ニ関スル件/
慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話(一九九三年八月四日)/
いわゆる従軍慰安婦問題について 一九九三年八月四日 内閣官房内閣外政審議室/
「慰安婦」問題の教科書掲載に関する質問主意書/
衆議院議員高市早苗君提出「慰安婦」問題の教科書掲載に関する質問に対する答弁書/
「慰安婦」問題の教科書掲載に関する再質問主意書/
衆議院議員高市早苗君提出「慰安婦」問題の教科書掲載に関する再質問に対する答弁書/
安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関する質問主意書/
衆議院議員辻元清美君提出安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関する質問に対する答弁書/
「従軍慰安婦」等の表現に関する質問主意書/
衆議院議員馬場伸幸君提出「従軍慰安婦」等の表現に関する質問に対する答弁書/
「強制連行」「強制労働」という表現に関する質問主意書/
衆議院議員馬場伸幸君提出「強制連行」「強制労働」という表現に関する質問に対する答弁書
   *
文献案内

10
.あとがき=教育への政治介入は許されない

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