韓国政府の新方針 2018年1月9日 康京和(カン・ギョンファ)外相の発表文(全文)

尊敬する国民のみなさん、昨年12月27日に慰安婦TF〔タスク・フォース〕の結果報告書を発表するのに先立ち、私は被害者のみなさま等の意見を謙虚に受けとめ、韓日関係に及ぼす影響も勘案しながら、2015年慰安婦合意に対する政府の立場を慎重に樹立していくと申し上げました。

 その後、短い期間ではありましたが、主務部処である外交部や女性家族部を中心に、被害者や関係団体の声に耳を傾ける一方、隣国である日本との関係を正常に発展させていく方案を模索するため、真摯に検討してきました。こうした過程で、何よりも被害者の方々の尊厳と名誉が回復されなければならないということを肝に銘じました。また、韓日という二国間関係をこえて、戦時下の女性に対する性暴力に関わる普遍的な人権問題である慰安婦問題が人類の歴史の教訓であるとともに、女性の人権を増進する運動の国際的な道しるべとして位置づけられるべきものだとの点も重視しました。あわせて東北アジアの平和と繁栄のために、韓日間の正常な外交関係を回復しなければならないという点も念頭におきながら、政府の立場を慎重に検討してきました。

 こうした点と、昨年末に発表された慰安婦合意検討TF の結果にもとづいて練りあげた、この合意に対する政府の基本的な対応策について申し上げます。

 第一に、わが政府は慰安婦被害者の方々の名誉と尊厳の回復と心の傷の治癒のために、わが政府がなすべきことを遂行していくことに、あらゆる努力を尽くしていきます。

 第二に、この過程で、被害者、関連団体、国民らの意見を幅広く受けとめながら、被害者中心の諸措置を模索していきます。一方、日本政府が拠出した「和解・治癒財団」への基金10億円は韓国政府の予算より充当し、この基金の今後の処理方策については日本政府と協議します。和解・治癒財団の今後の運営に関しては、当該部処で被害者、関連団体、国民の意見を幅広くとりまとめ、後続措置を準備します。

 第三に、被害当事者であるハルモニたちの意思をしっかり反映していなかった2015年合意は、日本軍慰安婦被害者問題の真の問題解決にはなりえません。

 第四に、2015年合意が両国間で公式に合意されたという事実は否定できません。この点に鑑み、わが政府は合意に関して日本政府に再交渉は求めない所存です。ただし、日本が自ら国際的、普遍的な基準にのっとり、真実をありのまま認め、被害者の名誉と尊厳の回復と心の傷の治癒のための努力を継続してくれることを期待します。被害者のハルモニたちが一様に望んでおられるのは、自発的な心からの謝罪です。

 第五に、政府は、真実と原則に立脚して歴史問題を扱っていきます。政府は、過去の歴史の問題を賢明に解決していくために努力を傾けるとともに、韓日間の未来志向的な協力のために引きつづき努力していく所存です。

 最後に、本日申し上げた内容が、被害者のみなさまが望まれることを全て充たすものとは考えていません。この点について深いお詫びのことばを申し上げます。今後も政府は誠意と最善を尽くして、被害者のみなさまの意見に耳を傾け、追加的な後続措置をまとめていきます。

 ありがとうございます。

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