【書籍情報】
・著者 : 西野瑠美子・金富子・小野沢あかね(責任編集), 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(編)
・出版社:大月書店
・出版年:2013年
・体裁:46・280頁
【概要】
蔑ろにされつづける謝罪と補償。そればかりか、「河野談話」見直しや「強制連行否定」論など、近年高まる右翼的潮流。20数年におよぶ「慰安婦」問題をめぐる状況を整理し、問題の解決に向けて日本がすべきことは何かを示す(版元HPより)。
【目次】
第1部「河野談話」と「慰安婦」制度の真相究明――何がどこまでわかったのか?
1 「河野談話」をどう考えるか――その意義と問題点(吉見義明)
2 被害者証言に見る「慰安婦」連行の強制性(西野瑠美子)
【コラム】中国山西省・盂県に見る性暴力被害の強制性(池田恵理子)
3 「慰安婦」問題と公娼制度(小野沢あかね)
【コラム】「慰安婦」誘拐犯罪――静岡事件判決(前田朗)
第2部 日本政府の法的責任――なぜ「国民基金」は解決に失敗したのか?
1 「国民基金」の失敗―日本政府の法的責任と植民地主義(金 富子)
2 韓国挺対協運動と被害女性―なぜ「国民基金」に反対したのか(尹美香)
3「国民基金」と反対運動の歴史的経緯(鈴木裕子)
【コラム】東京裁判・BC級戦犯裁判と日本政府の責任(林博史)
4 被害者不在の「和解論」を批判する(西野瑠美子)
第3部 「慰安婦」問題の解決――今何が必要か
1 なぜ多くの若者は「慰安婦」問題を縁遠く感じるのか――若者の現在を読み解く(中西新太郎)
2 教科書問題と右翼の動向(俵義文)
【コラム】忘却に抵抗するドイツの歴史教育・記憶の文化(岡裕人)
3 「慰安婦」問題の解決に何が必要か――被害者の声から考える(梁澄子)
【コラム】日本軍「慰安婦」問題解決のためのもう一つの国連人権制度・UPR(安善美)
4 日韓請求権協定と「慰安婦」問題(吉澤文寿)
5 世界史のなかの植民地責任と「慰安婦」問題(永原陽子)
付録 ブックガイド、年表、「河野談話」など各種資料