【Fight For Justice連続講座】第Ⅳ期申し込みスタート! いちからわかる歴史修正主義/歴史否定論、ここがおかしい

【Fight For Justice連続講座】第Ⅳ期 
いちからわかる歴史修正主義/歴史否定論、ここがおかしい


<講座概要>
Fight For Justiceは、日本軍「慰安婦」問題の解決を目指し、日本軍「慰安婦」制度に関する歴史的な事実関係と責任の所在を、資料や証言など明確な出典・根拠をもって、提供するウェブサイトです。

FFJ連続講座は入門講座です。2ヶ月に1回のペースで、最近日本軍「慰安婦」問題を知って、関心はあるけど、どこで、何で、どうやって学んだらいいかわからない……そんな方々にぴったりの講座となっております!
また、基礎からおさらいしたい、という方々にもおすすめの講座です。
学生は無料です!

第Ⅳ期は、
日本・韓国・米国を対象に、歴史修正主義・歴史否定論の展開をとりあげます。
日本軍「慰安婦」制度などの日本の侵略戦争・植民地支配の歴史に関して、「『慰安婦』は強制ではなかった」、「日本の支配はよいこともした」などと、歪曲したり、正当化したりする主張があります。これらは歴史修正主義/歴史否定論と呼ばれるもので,耳にしたことがある人は少なくないでしょう。

 歴史修正主義/歴史否定論は、1990年代後半から日本で本格的に展開し、歴史教科書の記述にも影響を与えるようになりましたが、現在では国境を越えて広がりを見せるに至りました。日本の加害の歴史を正当化する李栄薫『反日種族主義』(2019年)は韓国で10万部、日本で40万部を超え、ベストセラーとなりました。さらに、2020年にはラムザイヤー ハーバード大学教授が日本軍「慰安婦」制度の歴史を歪曲する論文を発表し、日本でも右派論壇を中心に紹介されました。以上のように、日韓・日米合作ともいえる歴史修正主義・歴史否定論が勢いを増しています。

 歴史修正主義/歴史否定論は学問的手続きを全く無視したもので、その主張の誤りは多くの研究者によって指摘されてきました。
にもかかわらず、歴史修正主義/歴史否定論の勢いは止まることを知りません。

 このような状況に有効に対処するためには、歴史修正主義/歴史否定論の内容的な誤りを批判するだけではなく、
これらの主張がどのように生み出され、いかなる構造の下で影響力を拡大させてきたのかを把握する必要があります。

参加者のみなさんと、歴史修正主義/歴史否定論の根本的な問題点について理解を深めていきたいと思います。

第Ⅰ期では日本軍「慰安婦」問題を、第Ⅱ期では近代公娼制度を、第Ⅲ期では、日本による朝鮮植民地支配の問題を取り扱い、最新の研究成果に基づき、基礎の基礎からわかりやすく解説しました。
1期はFFJ公式HPにアップしています

<開催方法>
YouTubeライブ配信
※事前に申し込みをした方のみ、1ヶ月限定で後日配信いたします。後日配信には少々時間をいただいております。各回講座の間にチケットをご購入した方は、次回講座後まで配信をしばらくお待ちください。
※ライブ配信のリンクは講座開始1時間前に、申し込みされたメールアドレス宛およびpeatixメッセージにお送りします。
ライブ配信視聴のためのサポートはいたしません。参加者ご自身でご確認の上、ご参加ください。また、メールが迷惑メールボックスに入っていることもございます。よくご確認のうえ、お問い合わせください。

<参加費>
一般:一回券1000円、5回通し券4500円
学生:一回券・通し券ともに無料

申し込みはこちら

※ 5回通し券は第Ⅳ期の途中からでも購入可能です。その場合は遡って録画を見ることができます。ただし、直近の講座が終わった後に視聴可能となります。講座と講座の間にチケットをご購入した方は、次回講座後まで配信をしばらくお待ちください。
※各回講座当日の18時以降お申し込みの方には、後日配信をお送りします。ご留意ください。

★カンパも同時に募っております。FFJ活動継続のため、ぜひご協力ください!
FFJ支援ページ

<第Ⅳ期プログラム>

第1回 2024年5月13日(月)20:00~21:30(申込締切5月13日18時)
倉橋耕平(社会学・メディア文化論/創価大学文学部准教授)
「日本で歴史修正主義がなぜ登場したのか?」


<講師プロフィール>
社会学・メディア文化論/創価大学文学部准教授。
単著に『歴史修正主義とサブカルチャー』(青弓社、2018年)。共著に『ネット右翼とは何か』(青弓社、2019年)、『〈日韓連帯〉の政治社会学』(青土社、2023年)ほか多数。監訳にレオ・チン『反日』(人文書院、2021年)がある。

<講座概要>
日本社会に歴史修正主義が登場した背景と経緯、そして大衆に膾炙させたメカニズムを概観し、今後の講座の導入となるように意識して解説を行います。端的に言えば、日本の「歴史修正主義」は「右派・保守系の政策パッケージ」の重要な一要素であり、「政治エリート×市民運動×メディア文化」の混合体として社会に顕在化しています。その絡み合いは複雑ですが、できる限りそれらの結び目がどうなっているのかを解きほぐしていければと思っています。 

第2回 2024年7月22日(月)20:00~21:30(申込締切7月22日18時)
板垣竜太(朝鮮近現代社会文化史/同志社大学社会学部教授)
「なぜ歴史修正主義がヘイトの源泉になるのか?」


<講師プロフィール>
同志社大学社会学部・教授。専門は朝鮮近現代社会文化史。Fight for Justice常任理事。単著に『北に渡った言語学者』(人文書院、2021年)、『朝鮮近代の歴史民族誌』(明石書店、2008年)があり、関連する共編著として『Q&A 朝鮮人「慰安婦」と植民地支配責任 (増補版)』(御茶の水書房、2018年)がある。

第3回 2024年9月23日(月)20:00~21:30(申込締切9月25日18時)
趙慶喜(歴史社会学、マイノリティ研究/聖公会大学東アジア研究所教員)
「韓国で歴史修正主義がなぜ登場したのか?〜ニューライトの歴史戦を批判する」


<講師プロフィール>
趙慶喜(チョウ・キョンヒ)
聖公会大学東アジア研究所教員。歴史社会学、マイノリティ研究。主な共著に『主権の野蛮: 密航・収容所・在日朝鮮人』(ハンウル, 2017)、『「私」を証明する: 東アジアにおける国籍・旅券・登録』(ハンウル, 2017)、『〈戦後〉の誕生: 戦後日本と「朝鮮」の境界』(新泉社、2017)、『残余の声を聴く: 沖縄、韓国、パレスチナ』(明石書店, 2021), 訳書に権憲益・鄭炳浩『「劇場国家」北朝鮮: カリスマ権力はいかに世襲されたのか』(法政大学出版局, 2024)などがある。

<講座概要>
2000年代に入ってはじまった韓国ニューライトの動き、そして近年の反日種族主義やラムザイヤー論文支持の動きなどを通して、日本軍「慰安婦」問題を中心に日韓の歴史修正主義がどのように連動しつつ展開されたのかを追います。

第4回 2024年11月25日(月)20:00~21:30(申込締切11月20日18時)
米山リサ(トロント大学東アジア学部・女性ジェンダー研究所教授)
「歴史を修正するってどういうこと?〜米国という帝国から」


<講師プロフィール>
トロント大学東アジア学部・女性ジェンダー研究所教授。
単著に『広島ーー記憶のポリティクス』『暴力・戦争・リドレス』(いずれも岩波書店)、Cold War Ruins(Duke University)。翻訳に『共振する帝国』(T・フジタニ著、板垣竜太らとの共訳、岩波書店)。

*雑誌『世界』2022年1・2月号に掲載された対談「米山リサ×板垣竜太「共振する日米の歴史修正主義――ラムザイヤー論文という事件」をFFJに全文掲載しています。

第5回 2025年1月27日(月)20:00~21:30(申込締切1月27日18時)
加藤圭木(朝鮮近現代史/一橋大学大学院社会学研究科准教授)
「歴史教科書からなぜ「慰安婦」記述が消えたのか?」


<講師プロフィール>
一橋大学大学院社会学研究科准教授。専門は朝鮮近現代史。Fight for Justice常任理事。著書に『植民地期朝鮮の地域変容』(吉川弘文館、2017年)、『紙に描いた「日の丸」』(岩波書店、2021年)、『だれが日韓「対立」をつくったのか』(共編、大月書店、2019年)。一橋大学社会学部加藤圭木ゼミナール編『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』(大月書店、2021年)では監修を担当。